はじめに
タイは「住みやすい国」として語られることが多い国です。
物価、気候、人の柔らかさ。日常のストレスは比較的少ない。
それでも、
「ここから上がっていく感覚が持ちにくい」
という声が静かに共有されています。
この記事では、
タイがなぜ暮らしやすいのか、
同時に、なぜ立ち位置が上がりにくいのかを
前提条件から観測します。
1. 暮らしやすさが前提条件として完成している
タイでは、
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生活コストの低さ
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食・住の満足度
-
人間関係の距離感
が、すでに高い水準で整っています。
これは大きな強みですが、
不足を埋めるための成長圧力が生まれにくい
という側面も持ちます。
日常が快適なため、
変化の必要性が小さくなりやすい。
2. 経済は回るが、上に積み上がらない
タイでは、
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観光
-
サービス
-
小規模ビジネス
が日常的に回っています。
ただしそれは、
同じ場所を循環する経済になりやすい。
規模拡大や信用の外部化が起きにくく、
上に積み上がる動きは限定的です。
3. 信用は「関係性」に留まりやすい
タイの信用は、
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人間関係
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ローカルコミュニティ
-
その場の信頼
に溜まりやすい。
一方で、
外に持ち出せる信用として
整理・固定されにくい。
場所が変われば、
立ち位置も自然に薄れます。
4. 立ち位置は「居心地」で決まりやすい
タイでは、
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成果
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拡大
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上昇
よりも、
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居心地
-
継続
-
無理のなさ
が重視されます。
これは安定を生みますが、
上を目指す設計にはなりにくい。
立ち位置は、
高くなるより、馴染む方向に定まります。
5. なぜ「上がらない」のか
まとめると、タイでは、
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生活がすでに満たされている
-
経済が循環型
-
信用がローカルに留まる
この前提条件の中で、
上昇より安定が選ばれる。
成長が止まっているのではなく、
上を目指す必要が薄い構造です。
結び
タイは、
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非常に暮らしやすい
-
心身の負荷が少ない
-
だが立ち位置は上がりにくい
国です。
成長しているかどうかではなく、
どの快適さの中で立ち続けたいのか。
タイは、
その問いを静かに突きつけてくる国です。