JR東日本と日本航空(JAL)が地方創生で連携した。何が起きているのか?

売れない行動を止め、
前提条件と立ち位置を修正し、
売上を取り直すための設計書。

JR東日本とJALが、地方創生を目的とした連携を発表している。
鉄道と航空という、異なる交通インフラ同士の協力は、
一見すると新しい取り組みに見える。

しかし、ここで観測できるのは
業界間の友好関係や施策の斬新さではない。
移動インフラが担ってきた役割の変化である。

これまで交通事業者は、
「人を運ぶ」こと自体を主な価値としてきた。
移動量が増えるほど、
事業は拡大する構造にあった。

現在、その前提が弱まっている。
人口減少、出張需要の縮小、
オンライン化の進展によって、
単純な移動量は増えにくい。

この環境下で、
交通事業者は
移動そのものではなく、
移動の理由や文脈に価値を見出すようになる。

地方創生という言葉は、
地域を活性化させる目的というより、
「なぜそこへ行くのか」を
再構築する枠組みとして使われている。

JR東日本とJALの連携は、
競合を超えた協力というより、
単独では完結しなくなった役割の接続と見ることができる。

鉄道だけでは届かない場所、
航空だけでは滞在につながらない地域。
それぞれの限界を補完することで、
移動が「通過」から「関係」に変わる余地が生まれる。

ここで起きているのは、
地方が特別に注目され始めたという話ではない。
移動インフラが、量の競争から意味の設計へと
重心を移している
という現象である。

連携は目的ではなく、
前提が変わった結果として現れている。